『武器になる哲学(著:山口周)』の感想4<社会編>

武器になる哲学
広告

こんにちは!
CafuneBooksの池野花です。
30分で書くことを目標に、簡潔にギュギュっとまとめます。

読んだ本は、『武器になる哲学』です。
今日は<社会編>です。

社会編では14の哲学・思想が紹介されています。
そこから、2つをピックアップしました。

アノミー(無連帯感)

エミール・デュルケームの考えた思想。
山口さんはアノミーを無連帯感と定義づけています。

現代は働き方の多様性が進んでいて、複数の会社で働くなど、ひとつの組織にとらわれない働き方をしている方が増えることで、「社会のアノミー化」が進んでる。
そのアノミー化を防ぐカギは、3つだと山口さんは述べています。

家族の復権

日本、アメリカでは20~30代の結婚年齢が早まっている。
アメリカにおいては、80~90年代に父親世代の大量リストラがあり、それを見てきた子供たちが「会社には頼れない、結局は家族だ」という意識が強いそう。

SNS

希望的観測だがという言葉が添えられつつ、ゆるいつながりをもてるSNSには期待がもてる。

ヨコ型コミュニティ

会社がタテ型組織であるのに対して、ヨコ型コミュニティとは、ヨーロッパには古くからある「ギルド」といわれる職業別のつながり。
自律的に自分が所属するコミュニティを作ったり所属したりすることが大事である。

個人的に考えると、たまたま去年あたりからヨコ型コミュニティに参加している。

去年2月に本屋をオープンした際、個人書店の店主さんとのつながりが増えた。
同業者だとライバル意識が働くようなイメージがあったが、新しく本屋を作ろうという人は少ないので、既存の本屋店主さん達はウェルカムでなんでも教えてもらえた。
やっぱり本屋はビジネスモデルとして収益を上げにくいので、すごく本が好きなどの思い入れがないと、なかなか選ばない選択肢だったりする。
そのため、一体感や盛り上げようという雰囲気を感じた。

もうひとつが、ブックライター塾。
ブックライターとは、多忙な著書に代わり、本のライティングをするライターのこと。
その塾の構成は、職業としてライターをしている人半分、ライターになりたい人半分。
非公開のFacebookグループがあり、表では相談しにくいようなことが話せたり、ブックライターで手がけた本を紹介したり、編集さんがライターを募集していたり。
刺激を受けるし、仕事の苦労を共有できる良さもある。
とくに、専門職の人はヨコ型コミュニティに属すとメリットは大きいのではと感じました。

差異的消費

差異的消費とは、ジャン・ボードリヤールが提唱した考えで、消費の目的には以下の3つがある。

  • 機能的便益
  • 情緒的便益
  • 自己実現的便益

商品ごとに市場が成熟するにつれ、上から順に便益が移りかわる。
たとえば、PCにたとえるなら、最初はインターネットで接続できるという機能的便益に始まり、現在では多くの人が使用しているので、その製品がどんなストーリーをもって商品開発してるかなど自己実現的便益の域に達している。

モノであふれている現代では自己実現的便益の消費が増えている。
そして、消費のニーズは他者との関係と切り離せないものになっている。

たとえば、高級ブランドを買ったり高級住宅街に住んだりすることは、自己実現的便益としてわかりやすい。
しかし、それとは逆行するような地方に移住したり、電気自動車に乗ったりという選択も、一般的なものとあえて逆の選択をしたという意味で差異的消費といえるのではないか、と山口さんは語る。

どんな消費であれ、あるものを選んだか選ばなかったかによって、そこには記号やタグのような区分が発生する。
裏を返して、商品開発の面から考えると、なんらかの記号やタグをもたない商品やサービスは市場では生き残りにくい。

本を読みつつ、消費を通して、「自分はこういう人間である」という証明を無自覚にしているのだなと思いました。
たとえば、「オーガニックのものしか食べない」などは身体を考えての選択でありつつ、「自分は高価でも身体に入るものにこだわる」という自分像があっての消費でもありそう。
自分はどんな消費をしているのか、一度考えてみるのも面白そうです。

本の感想は、こちらのポッドキャストでも話しています。
Youtubeも音声のみですが、アップしています。

広告

この記事を書いた人

池野 花

池野 花

人材系企業で求人広告の取材・ライティング、SEOコンサルティング会社で大手企業のオウンドメディアのコンサル・ライティングを経験。自分の取材好きを実感し、新たな出会いや経験を求めて独立。
知的好奇心をくすぐられる人を取材して、心揺さぶられたことを言葉にするのが特技。誰かの想いがうまく伝わらないときに、自分が言葉を翻訳して意思疎通ができたときに達成感を覚える。ライター業の傍ら、本好きが高じて「言葉」をテーマにした本屋カフネブックスを渋谷の隣り池尻大橋駅にオープン。「誰もが専門家」をビジョンに、自分が興味をもった専門家を招いて公開取材するイベントを開催している。