『フルライフ』何者かになりたい、人生で何かを成し遂げたい人のための本

フルライフ 書評
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こんにちは。CafuneBooksの池野花です。

今日紹介する本は、『フルライフ 今日の仕事と十年先の目標と100年の人生をつなぐ時間戦略』です。
ニューズピックスパブリッシングから出版されていて、石川善樹さんという予防医学研究者の方が書かれた本。
2020年4月発行なので、かなり最近出た本です。

この本は、何か大きなことを成し遂げたい、何者かになりたい、人生100年時代をよりよく生きたいと思っている方に向けた本です。

副題に「時間戦略」とある通り、時間はどんな人にも平等。
この時間の使い方に戦略をもつことが、フルライフ(充実した人生)を実現するために重要だと書かれています。

この本で特徴的なのは、本の要旨がまとまった「はじめに」の部分。
通常は数ページから10ページくらいですが、この本は23ページもある。
本を読み始めるつかみの部分で心をグッとつかまれるというか、「この本は読まなければ」と思わせる吸引力のある「はじめに」でした。

そして、思考をどんどん掘り下げていくような論理展開です。
本書を読んでいると、自分の頭の中を一緒に整理してもらっている感覚になれます。

実際に何かやりたいことがあって行動している方なら、「自分が今やっていることは間違いないな」と自信がつく。
そして、この先にどんな時期が待っているのか、こう行動していこうというヒントがもらえる本です。

音声で聴きたい方は、こちらからポッドキャストに飛べます。

大きなことを成すには、3つのフェーズがある

この本では、大きなことを成すためには3つのフェーズがあると語られています。

  • ハードワーク期
  • ブランディング期
  • アチーブメント期

ハードワーク期/専門性とスキルを身につける

ハードワークとは、その名の通りたくさん働いて質の高い仕事を実現し、自分の専門性とスキルを身につける時期。
ポイントは、自分より格上の人と仕事をすること。
そのためには、格上の人に一緒に仕事をしたいと思われる可愛げと大物感が必要。
大物感はなかなか出しづらいと思うのですが、「次は〇〇の時代が来る」と時代を語るのは、格上の人達を惹きつけると書かれていました。

ブランディング期/人生で何を成し遂げたいかを探す

ブランディング期は、自分の人間としての魅力を高める時期で、同世代の仲間から信頼を得ることが重要です。
ハードワーク期で、ある程度の専門性とスキルを身につけている前提なので、実績をもっている人がアピールするべきは、人にツッコミをされる「弱さ」だと語られています。

そして、このブランディング期は「自分は人生で何を成し遂げたいか」を突き詰めていく時期でもあります。

意外だったのは、このブランディング期までが25歳から50歳と書かれていたこと。
自分が人生で何を成し遂げたいかを決める時期は、50歳でいいんじゃないかと著者は言っています。

それまでにさまざまなことを経験し、仕事の幅を広げる工夫は必要だけど、「自分の人生はこれで行く」と決めるのは50歳でいいと。
意外と年齢がいってからでもいいんだなという印象をもちましたが、人生の方向性を定めるには、いろんなことを経験していく必要があるのだと解釈しました。

アチーブメント期/自分と働く仲間や次世代の若い人たちの能力や魅力を磨く

アチーブメント期は、自分の能力や人間的な魅力を磨くというフェーズを終えて、自分と働く仲間や次世代の若い人たちの能力や魅力を磨くことに専念する時期。
社会的なインパクトを残すような仕事をしている人たちは、このような3つの時期を経ているそう。

この本を読んで、実践したくなったこと

次に、この本のテーマである時間戦略に話は移ります。
さまざまなことが語られていましたが、個人的に実践したいことが2つありました。

1.to do の振り返りではなく to feel の振り返り

todoの振り返りだと、仕事をこれだけ終わらせた、これは終わらなかったことを確認するだけになってしまう。
それよりも、その日一番印象的だったことを振り返り、一日の最後を良い印象で終えることがすごく大事。

2.1週間の始まりを土曜の朝にする(会社員の人におすすめ)

一週間の始まりは月曜日の朝というイメージがありますが、そうすると人生のベースは会社。
そうではなく一週間の始まりを土曜日の朝にすることで、本当に自分がやりたいことを土曜朝からできる。
そのため、金曜夜にやってしまいがちな飲み会は木曜にして、金曜の20時以降は一切スケジュールを入れず、土曜朝からフルマックスで始められるようにする。
会社員の人には、とくに有効だと思いました。

すごい人と普通の人の違いは3年後の目標設定

すごい人は、3年先の目標設定がうまいと語られていました。
3年計画を立てるにあたっては、以下のように考えていくといいそう。

1年目:準備する時期
2年目:実際に始める時期
3年目:広げる時期

3年計画をうまく組めるようになれば、それを3セット分考えたら9年になり、およそ10年先の目標設定ができます。
9年分の計画を立てるときに大事なのは、1セット目ではなく6年後にあたる2セット目の3年の目標設定をどこに定めるか。
3ヶ年の3回目である9年後の目標を達成するために必要で、でも現時点では手が届かなそうな目標設定をするのがいいそうです。

ブランディング期において大事なこと

この本では、先ほどお話しした「人生で何を成し遂げたいか」を突き詰めていく「ブランディング期」のことが多く書かれています。

ブランディング期に大事なことは、創造性を持つことで自ら仕事を作り出すこと。
そのために必要なスキルは、「大局観

なぜ、大局観が必要かというと、脳は、以下のような動きをする。

  • 直感
  • 大局観
  • 論理

革新的なことを成し遂げる人は、この3つの切り替えがスムーズでとくに大局観はなかなか身につけることができない。
では、大局観を身に着けられる場面は、以下のふたつ。

・個人で、知的生産によるインプット(広くかつ深い情報収集)をする
・グループで、仕事の交わりを超えた遊びの中で、深い話をする

こうした要素は、実は働き方改革が進み、効率重視になっていくと、失われていく部分でもあるそう。

個人的感想

私は、早起きして本を読んで Podcast を登録する(とくにいい本はブログも)ことを日課にしようと頑張っているところ。
ここは先ほどの知的生産活動に近いところなのかなと思っています。
自分がゼロからなにかを創造しているわけではないですが、本を通じて得た情報をどう人に伝えるかを工夫しつつやっています。

もうひとつの、遊びの要素をもってグループで動くところは、新型コロナの影響もあってなかなか人に会えないですが、今後、近しい業界だけでなく、さまざまな業界の人とも関わり、自分以外の人の考えを抽象化することで、自分にも活かしていきたいと思いました。
新型コロナ前に実施していた、なにかのスペシャリストの方に話を聞く「カフネの知らない世界」も復活させたいですね~。

そして、先ほどもお話ししたように、「志を立てるのは五十歳でいい」というのは安心する人が実は多いんじゃないかなと思いました。
猶予のある方は、「これから探していっていいんだな」と思えるし、五十歳前後で、「やっていきたいこと見えてきたけど、ちょっと遅いんじゃないか」という方には、思う通り進めばいいんだと思う希望になるかなと思いました。

10年後と聞くとずいぶん先のようですが、結局は今日1日をどう過ごすかの積み重ねなんだなと改めて思いました。
もちろん、たまにゆっくりする日は必要ですよね。私はけっこうのんびりしてしまいがちです(笑)
先を見据えることで、「そのために今何ができるか」という発想を、常にもつことが大事なのではと思いました。

自分の成し遂げたいことを探している人や、なにかに向かって進んでいる人に、ぜひ読んでいただきたい本です。

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この記事を書いた人

池野 花

池野 花

人材系企業で求人広告の取材・ライティング、SEOコンサルティング会社で大手企業のオウンドメディアのコンサル・ライティングを経験。自分の取材好きを実感し、新たな出会いや経験を求めて独立。
知的好奇心をくすぐられる人を取材して、心揺さぶられたことを言葉にするのが特技。誰かの想いがうまく伝わらないときに、自分が言葉を翻訳して意思疎通ができたときに達成感を覚える。ライター業の傍ら、本好きが高じて「言葉」をテーマにした本屋カフネブックスを渋谷の隣り池尻大橋駅にオープン。「誰もが専門家」をビジョンに、自分が興味をもった専門家を招いて公開取材するイベントを開催している。