『言い訳』ナイツ・塙宣之/M-1を楽しむための手引書【読書ノート】

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こんにちは、CafuneBooksの池野花です。

今回、紹介するのは『言い訳』という本。
お笑いコンビ、ナイツの塙信之さんが、年に一度のお笑いの大会M-1について語った本で、集英社新書から出ています。

本を手に取ったきっかけは、SNSで繋がっている方の投稿を見て、面白そうだと思って入手。
半年ほど前に一度読み、もう一度読み直してみました。

音声で聴きたい方は、こちらからポッドキャストに飛べます。

『言い訳』はM-1やお笑いが好きな方におすすめ

M-1を見たことのある方なら、確実に楽しめる本です。
お笑い芸人さんが書いた本は多いですが、多くは自身の経験を語っていることが多い。
しかし、この本は塙さんが自身のことも話しつつ、これまでのM-1大会を振り返り、「優勝したコンビの面白さ」「なぜあのコンビは優勝を逃したか」などを独自視点で語っているところが面白いです。

また、本の構成が塙さんの一人称でなく、聞き手の中村さんが質問を投げて答える形式なので、話題の転換がスムーズで読み進めやすい。
個人的には、対話形式の本は読みにくいなと思うことがありますが、質問が挟みこまれるタイミングが見開きに1回くらいなので、会話のやり取りがちょうどいいです。

『言い訳』のポイントと面白さ

(M-1を1回は見たことがあるという前提でお話します)

M-1はお笑いの100M走

芸人さんはふだんは劇場や寄席などでネタ見せをしていて、その長さはさまざま。
一方、M-1のネタは4分。その中で観客をつかみ、笑いのうねりを作って、最後まで駆け抜けていく。そんなコンビが優勝する大会。
だからこそ、関西芸人に圧倒的優位性がある

M-1は新しいもの至上主義

これから花開いていく直前のコンビが優勝しやすい大会。
Netflixで過去から2019年までのM-1が見られるので、前回この本を読んだ後にすべて見返しました。
M-1には、優勝候補と言われるけれども、なかなか優勝できないコンビが多いです。
決勝に出てくるコンビの半分くらいはそうじゃないでしょうか。

「自分の好きな芸人さんの今年のネタすごく面白い」と思っていても、新人に近いコンビが優勝していくという場面が、実は多い。
うれしそうな優勝コンビの後ろで、惜しくも優勝を逃したコンビが悔しさそうに空を見上げる様子にひそかにジーンとしています。
印象に残るネタの何が面白いのかをしっかり解説してくれる本です。

M-1を楽しむ他の手引書

M-1を見返して思ったのは、印象深いネタは1回しか見ていなくても記憶に残ってるんですよね。
個人的には、サンドイッチマンやオードリーの敗者復活、南海キャンディース、チュートリアルの「ちりんちりん」とか。
『言い訳』では、こうしたネタがなぜ面白いかが語られているので、M-1を楽しむための手引書としても楽しめます。

個人的に、再度見直したくなったのは、2009年大会の笑い飯の「鳥人」
身体の半分が鳥で、半分が人間というネタです。
つい先日見て笑い、笑い転げたのですが、Netflixでもう一度見返したいと思います(楽しみ)

M-1はお笑い芸人にとっての甲子園

お笑い芸人にとって、M-1 がいかに大事な大会かよくわかります。
もちろん、年に一回だし売れるかどうかもかかっているし、大事なことは想像はつきますが、本全体を通して、塙さんのM-1への想いがそこかしこに、にじんでいます。

最近は、ラジオをよく聴いています

本の話題から少し離れますが、最近ラジオを聴く機会が増えています。
最近は動画コンテンツが乱立していますが、個人的にはいつでも自分のペースで聴ける音声コンテンツが心地よくて、お笑い芸人さんのラジオを色々と聴いています。

とくに気に入っているのは、TBSの『ハライチのターン』
自由奔放にボケる岩井さんと、やさしくすべてを突っ込む澤部さんの掛け合いが軽快で、毎週楽しみにしています。

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この記事を書いた人

池野 花

池野 花

人材系企業で求人広告の取材・ライティング、SEOコンサルティング会社で大手企業のオウンドメディアのコンサル・ライティングを経験。自分の取材好きを実感し、新たな出会いや経験を求めて独立。
知的好奇心をくすぐられる人を取材して、心揺さぶられたことを言葉にするのが特技。誰かの想いがうまく伝わらないときに、自分が言葉を翻訳して意思疎通ができたときに達成感を覚える。ライター業の傍ら、本好きが高じて「言葉」をテーマにした本屋カフネブックスを渋谷の隣り池尻大橋駅にオープン。「誰もが専門家」をビジョンに、自分が興味をもった専門家を招いて公開取材するイベントを開催している。